ウクライナの不満 2015 2 14

 ウクライナ大統領は、ミンスクで4か国首脳がまとめた、
「新たなウクライナ停戦合意」について大いに不満があるようですが、
それならば、「なぜ、ウクライナは、核兵器を手放したのか」と言いたい。
 核兵器を手放したウクライナには、もはや外交力はありません。
外交と軍事力は表裏一体のものであるという原則を忘れたウクライナにとって、
未来は厳しいものと言わざるを得ません。
 国際政治の評論家である日高義樹氏は、著書で、こう述べています。
「ウクライナの非核平和外交は、無力だった」
 1994年12月5日、ウクライナは、
ソ連から分離独立した時に保有していた1900発の核弾頭を、
ロシア側に引き渡す条約に調印した。
 この条約は、核拡散防止条約の一部として取り扱われ、
アメリカとイギリスが、
核兵器がなくなったウクライナの安全を保障することになっていた。
 つまり、この条約は、核兵器を引き渡す代償として、
アメリカによってウクライナに安全と平和が与えられるというものだった。
 これで、ウクライナは、核兵器を持たず、
日米安全保障条約のもとで安全を保障されている日本と同じ立場になったのである。
(中略)
 しかし、2014年、ロシアがウクライナのクリミア半島を占領した直後、
ウクライナ議会の議員は、アメリカのテレビに出演して、こう述べた。
「我々は、1994年の取り決めに基づいて核兵器を諦めたが、
あれは大きな間違いだったと、多くの人々が考えている」
(引用、以上)
 それでも、ウクライナは、こう言うかもしれません。
「それでは、あの条約は、何だったのか」と。
 これに対しては、あの条約には、「有効期限」があったと考えるべきです。
アメリカで政権が変われば、有効期限が到来するというものです。
 そもそも、国際条約とは、
自分に都合のよい時は遵守して、
都合の悪い時は無視するというのが、世界の現実です。
 世界には、ウクライナと同じように「お人よしの国」があります。
それが、日本です。
さらに、平和ボケという「日本病」が感染したフィリピンでしょうか。
 日本もフィリピンも、近隣に国際条約を守らない国があって困っているようですが、
「それならば、国際司法裁判所だ」と考えたようですが、
それも無視されて、にっちもさっちもいかなくなっています。
 外交と軍事力は表裏一体のものであるという大原則を忘れた、
こうした国々の未来は、暗いでしょう。
せいぜい、アメリカに依存して生き残るしかないでしょう。






























































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